日本医学会連合の社会部会は20の学会から構成されています(2025年1月現在)。 これらの学会の専門性は多岐に亘るためこれまでは一部の学会を除き交流する機会は限られていました。 そのため、若手研究者の研究交流集会(以下、若手リトリートと記す)を開催することを、2019年2月に日本医学会連合の社会部会情報交換会にて提起されました。 加盟団体委員の賛同をいただき理事会の承認を得て、社会部会として若手リトリート 2019の開催を2020年3月に予定していましたが、COVID-19 の影響で対面での開催は断念し、遅れて2021年3月に「社会部会若手リトリート 2019」としてオンライン開催しました。 オンライン開催の制限のなかでも、分野の垣根を超えた交流を促進する目的を達成し、参加者から今後も継続した開催を期待されました。
社会医学は、医療を中心とした社会の様々な現場から、研究室・実験室で行う健康・医学に関わる社会医学の基礎研究まで、多様な研究分野から成り立っています。
それぞれの持ち場において活動する研究者が、各自の問題意識を互いに共有し、協働することで、より大きな成果が期待される研究領域です。同時に、こうした「若手」の活動に共感する「年長」研究者との交流も極めて有用です。
そこで、若手リトリート2019に集った参加者を軸として、相互理解を深め、医療・健康上の課題解決を志す他の多くの仲間を増やして共同研究を促進していくために、また、「社会医学」の若手リトリートの研究ネットワーク形成という当初の目標を目指すことのために、「社会医学若手フォーラム」を開催することとなりました。
以後、限られた参加者による「年会」だけでなく、「持続的に」、「開かれた」交流会を開き、社会部会研究者を中心とした研究ネットワークを拡大していくことを目的として活動をしてきました。
開催形式や運営メンバーはそのままに、2024年(第10回)からは日本医学会連合とは独立した有志により運営しています。有志運営への移行に伴い、より幅広い分野の方をお招きし、
柔軟に開催できることを目指します。
引き続きフォーラムへのご参加をよろしくお願いします。
回次 | 開催日 | 登壇者 | 演題名 |
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第14回 | 2025/03/27 | 千島 佳也子 | 災害時の支援調整の重要性 |
第13回 | 2025/02/19 | 山口 晶子 | 矯正医療について |
第12回 | 2024/12/18 | 前田 恵理 | 男性の妊孕性に関する疫学研究 |
第11回 | 2024/10/29 |
講演①:谷口 優 講演②:永吉 真子 講演③:アミール 偉 |
第83回日本公衆衛生学会学術総会の自由集会5「社会医学若手研究者の集い」として開催 詳細はこちら |
第10回 | 2024/08/20 | 水沼 直樹 | 医療機関における法律問題 ― 医療訴訟、クレーム対応と応招義務、ハラスメント ― |
特別会 | 2023/11/01 | 可知 悠子 |
第82回日本公衆衛生学会学術総会の
自由集会19「社会医学若手研究者の集い」として開催 |
第9回 | 2023/07/07 | 高橋 礼子 | 災害医学・災害医療の成り立ちと変遷~社会医学領域における『災害』とは~ |
第8回 | 2023/06/12 | 鈴木 愛 | 介護分野における研究について~ヘルスサービスリサーチの視点から~ |
第7回 | 2023/05/18 | 箕浦 明 | 「将来に向けた医学研究評価のあり方についての調査」の結果報告と今後の課題について |
第6回第3部 | 2023/01/26 | 勝井 恵子 | 「医」のあり方をめぐる約100年史:「医」の思想から「社会共創」へ |
第6回第2部 | 2023/01/06 | 渡辺 和広 | 労働者の身体活動とメンタルヘルス |
第6回第1部 | 2022/12/22 | 品川 貴郁 | 生命保険と保険医学について |
第5回第3部 | 2022/06/20 | 小西 祥子 | 「妊娠しやすさ」を科学する |
第5回第2部 | 2022/06/06 | 鎌田 真光 | 身体活動の新たな普及戦略の構築-マーケティングとファン心理が生み出す熱狂とは? |
第5回第1部 | 2022/05/27 | 岩田 要 | 刑務所の医療のいまむかし |
第4回 | 2022/03/04 |
講演①:天笠 志保 講演②:大城 真理子 |
① 身体活動とがんの疫学研究~Past & Future~ ② 乳房の異常に気づきつつも医療機関の受診が遅れるのはなぜだろう? |
第3回 | 2021/12/04 |
講演①:嶽崎 俊郎 講演②:荻野 和正 |
① 離島・へき地をフィールドとした人材育成の取組 ② 衛生害虫対策の研究 |
第2回 | 2021/08/27 |
講演①:愼 重虎 講演②:和田 聖哉 |
① DPC、レセプトデータなどのデータベースを活用した研究紹介 ② 鑑別診断支援を実現する「人工知能」の開発はなぜ難しいのか? |
第1回 | 2021/06/26 |
講演①:山本 琢磨 講演②:徳増 一樹 講演③:中部 貴央 |
① 何のための死因究明か ② 若手医師はいつ、どのようにモチベーションが上がっているのか~医師の主体性に迫る~ ③ 医療・介護分野の制度・政策に関連した実証研究~患者・利用者の視点から~ |
氏名 | 参加時期 | 主な所属学会 |
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桑原 恵介 | 2021~ | 日本疫学会 |
原田 浩二 | 2021~ | 日本衛生学会 |
山本 琢磨 | 2021~ | 日本法医学会 |
原 広司 | 2021~ | 日本医療・病院管理学会 |
中部 貴央 | 2022/02/01~ | 日本医療・病院管理学会 |
小林 果 | 2022/02/01~ | 日本衛生学会 |
下敷領 一平 | 2022/02/01~ | 日本農村医学会 |
和田 聖哉 | 2022/02/01~ | 日本医療情報学会 |
永吉 真子 | 2024/05/16~ | 日本疫学会、日本公衆衛生学会、American Heart Association |
天笠 志保 | 2024/09/12~ | 公衆衛生学会、日本疫学会、日本体力医学会 |